5分でわかる!男性更年期障害の基礎

「男だから更年期障害なんてものはない」と勘違いしていませんか?

実は、更年期障害は女性だけに限った話ではないのです!
男性更年期障害と呼ばれており、認知していない男性の方が圧倒的に多いといわれています。

日常生活において

・疲労感が増している
・性欲を感じなくなっている
・寝つきが悪くなっている
・イライラしやすい

といった悩みを抱えていた場合、あなたはもう男性更年期障害かも。

なぜ男性にも更年期障害が訪れるのか?
誰でも発症するのか?

といった疑問がある人は、本記事で男性更年期障害の原因や症状を知っていきましょう!

更年期は男性ホルモンの低下が原因だった!

男性更年期障害は、男性ホルモン(テストステロン)の低下が原因で引き起こされます。
テストステロンは、男らしい体や精神を作り出すためにとっても必要な物質。
低下していくと、身体だけでなく心にも影響を与えてしまうのです。

男性ホルモンの低下

テストステロンの分泌は20代にピークを迎え、40代を境にどんどん低下していきます。
歳を重ねるごとだけでなく、ストレスが原因でテストステロンが急激に下がっていくケースも。
特に40代からは、仕事では管理職に当たる年代ですよね。
ビジネスマンとしてバリバリに働き続けている人は、自分でも気づかないうちに重いストレスを抱えている場合もあるんです。

ストレスは病気の原因になり、テストステロンの低下も更年期の症状を引き起こしたり病気を誘発したりします。

イライラ感や無気力は更年期の症状?!

イライラや無気力という症状

株式会社eヘルスケアが行った「男性更年期障害に関する調査」によると、男性更年期の症状や治療法を知っている人は、各世代ともに1割未満であることが判明しています。

代表的な症状は無気力や怒りっぽさ、イライラ、集中力の低下、性欲の低下といったものが挙げられます。

その他にも下記のような症状を誘発します。

【男性更年期障害の症状】

精神症状 身体症状 性機能症状
イライラ
無気力
不眠、不安、うつ
記憶や集中の低下
疲れやすい
興味や意欲の低下
筋肉痛、関節痛
全身の倦怠感
汗をかきやすくなる
ひん尿
肥満
勃起不全(ED)
性欲の低下

イライラや疲れやすさ、性欲の低下は人間関係や生活の質を悪化したり低下させたりする一因にもなり得ますね。

あなたは更年期?チェックしよう

これまで更年期=女性という認識が強かったためか、男性更年期障害という言葉すら知らない男性は60%にも上るとされています。

イライラや寝つきの悪さ、疲労感、性欲の低下を顕著に感じている場合は、すでに更年期を発症しているかもしれません。

「何故こんなにもイラついているのか?」と考えると、さらに自分へとイライラしてしまいますよね。
自分の状態がよく分からないという状況を打破するためにも、男性更年期障害をチェックできるリストで現在の状態を調べてみましょう。

【男性更年期障害のチェックリスト】 ※当てはまる点数を足し算してください。

症状 なし 軽い 中等度 重い とても重い
1 全体的に調子が悪い 1 2 3 4 5
2 筋肉や関節に痛みを感じる 1 2 3 4 5
3 発汗が酷い 1 2 3 4 5
4 睡眠の悩みがある 1 2 3 4 5
5 よく眠くなる、疲れを感じる 1 2 3 4 5
6 イライラを感じる 1 2 3 4 5
7 神経質になっている 1 2 3 4 5
8 体の疲労や行動力の低下を感じる 1 2 3 4 5
9 不安感がある 1 2 3 4 5
10 憂鬱な気分になる 1 2 3 4 5
11 筋力の低下を感じる 1 2 3 4 5
12 絶頂期は過ぎたと思う 1 2 3 4 5
13 力尽きた・どん底にいると感じる 1 2 3 4 5
14 ヒゲの伸びが遅くなった 1 2 3 4 5
15 朝立ちの回数が減少した 1 2 3 4 5
16 性欲が低下している 1 2 3 4 5
17 性的能力の衰えがある 1 2 3 4 5

正常  → ~26点
軽症  → 27~36点
中等度 → 37~49点
重度  → 50点~

正常といわれる点数は26点未満まで。
27点以上からは軽症~重度に分類されます。

専門医による診察を受けた方がいいのは、中等度~重度の方です。
相談する場合は、泌尿器科へと行きましょう。

あくまで目安となるチェックリストなので、軽症でも気になる症状がある、または改善したい場合は迷わず医療機関にかかることを推奨します。

男性更年期障害を放置してはいけない理由

更年期を放置しない

男性更年期障害は40歳以降の男性であれば、誰でも起こる可能性があり終わりがハッキリしていません。
さらに治療を必要とするケースが多く、放置してはいけないといわれています。
女性の更年期障害は、時間が解決してくれる場合がほとんどですが男性更年期障害は逆です。

放置してはいけない理由は3つに分けられます。

【3つの理由】

1、身体症状によって肥満や動脈硬化、心筋梗塞を誘発
2、精神症状によってうつ病や睡眠障害を見逃す危険性
3、性機能症状によって男としての自信喪失、パートナーとの関係に亀裂が入る

心身ともに健康でいる、パートナーとの経験を良好に保つためにも男性更年期障害の症状に気づいたら治療を始めましょう。

男性更年期障害の対処法は?

男性更年期障害は漢方や薬、ホルモン補充法で治療が可能です。
病院で治療指導が入る場合は、2通りに分類されます。

【ホルモン値が低過ぎず症状も軽い場合】
まずは生活習慣飲み直し、改善しなければ漢方薬を処方。
EDにはED治療薬、うつや不安には抗うつ・抗不安薬が用いられる。
【ホルモン値が低く症状も重い場合】
保険適用でテストステロン製剤を筋肉注射する。
男性ホルモン値は、病院の血液検査で把握できます。

病院で相談できる科は?

男性更年期障害かもしれないと自分で感じた場合は、当てはまる自身の症状によって相談する科を決めてください。

例えば相談できる科は以下のような分類になります。

・身体症状 → 内科

・精神症状 → 心療内科

・性機能症状 → 泌尿器科

泌尿器科では男性ホルモンであるテストステロンの値を検査できるため、身体症状や精神症状がある人でホルモン値が気になる人は泌尿器科へ相談しましょう。

また男性更年期障害は少しずつ認知されるようになってきているため、近年では男性機能専門のクリニックがあります。